2008-09-22

独りより・・・ /Yukon2008


「独りより みんなで感じる 静けさや」 



今年ののユーコン川下りは、お客さん11人、私、ガイド2人、総勢14名7艘の大チーム。

地球探検隊のお客さんは、基本的に一人旅も厭わない自立した人たちで、それでもあえて今回は楽しくチームで旅したい、という、依存心のない素敵なオトナたちの集まりなので、ツアーとはいえ、いい意味でツアーらしさのない、よい雰囲気だ。

それでも、楽しくわいわいやっていると、どうしても気持ちは自然よりも仲間とのやりとりに向いてしまう。つまりは、楽しい反面、原野ならではの「孤独な静けさ」という醍醐味が半減してしまう、という矛盾点もあるよなあ・・・

と、まあ、ツアー売る人間が、こんなこと言ってはどうかと思うのだが、この場所を知るにつれ、そんな相反した気持ちがチラチラ浮かんでくるのも事実だった。

でも、今回、気持ちを新たにしました。
心の許せる集団での旅は、悪くない。





それに気づかせてくれたのは、一人旅の青年。

一人で川下りをしていた彼と、私たちの行程が、途中かぶり、何度かキャンプ地を共にした。近すぎず遠すぎず、見事なまでに適度な距離感を保ちながら、ゆっくりと近づいてきてくれた彼は、私たちの夕食の時間、少し離れた川岸で、私たちのざわざわとした会話を背中に聞きながら、ビールを飲んでいた。

その後、焚き火の輪に加わったとき、ぽつりともらした感想が、「独りより みんなで感じる 静けさや」 だった。まったく一人きりの夜は、常に何かに緊張していて、心から寛いでいない。皆さんと一緒にいる賑やかな今晩の方が、隣に誰かがいる安心感があって、思い切り静けさを楽しめるんですよ、と。



静けさを楽しみたい、と意識すれば、集団旅行でもその時間をとることは可能だし、逆に集団でいるからこそ、なことも、ある。

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