2009-06-22

夜更けの天気図 (知床expedition#4)



ベルギービールと
カリフォルニアワイン(シャルドネ)と
森を走った後のキーンと冷えた生ビール(銘柄何でも)を

こよなく愛する私だが、



お気楽キャンプでないとき、山に入るときは、アルコールを(ほとんど)口にしない。根が小心者なため、背骨に沿って存在する一本の緊張の糸がお酒の味を不味くさせるのか、その旅が終わるまで、ハーブティ(←カフェインNG)&ココア(←カロリー欲しい)派に変貌する。



それを他の人に強要する気はないけれど、


今回の北海道荒くれメンバー達は、そんな繊細なことはまったく気にしない大酒飲みの集まりで、カヤックを漕ぎ出す初日、「船酔い」の前に「二日酔い」で幕をあけるほどだった。当然、持ち込む食料の量よりも明らかに多い酒瓶を、毎晩毎晩、焚き火料理とともに、わっせわっせと豪快に消費していく。



クマ・キャンプには慣れていても、シーカヤックの技術に関してはずいぶんと心許ない自分は、頼りにしたいメンバー達がいくぶん酒乱気味なことに、どこまで信頼していいものかと、初日、内心ヒヤヒヤしていたのだが、(今回のメンバーとはほとんどの人と初対面だった、というのも大きい)



その心配を払拭したのは、夜中、焚き火から少し離れた場所で、ヘッドライトの小さな明かりの下、ラジオを聞きながら天気図を書き取るメンバーの背中姿であり、


風邪気味で早く寝たはずなのに、夜中3時にひとり起きて、クマ番をしてくれていたというメンバー達であった。



お酒と真剣さとは全然リンクしてなくて、逆に、「遊ぶことに全身全霊をかけて」いる、このかっこいいオトナたちに、自分の思いこみを反省しつつ、遊ぶときはもっと豪快に遊ばねば!と、その背中をみながら心に誓ったのであった。







思いかえせば、上陸時にヒグマ母子の姿見かけたキャンプ地ですら、一度寝袋に入ったが最後、朝まで何があっても起きない私の方が、相当図太い神経の持ち主か・・・?(今回の旅で出会ったヒグマは12頭。アラスカよりよっぽどクマ密度高い)


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