2009-11-10

Labour of Love


*朝、ベースキャンプで*

餌やり。
水やり。
(その間にスバヤク人間のご飯)
小屋の掃除。
糞の片付け。
保湿クリーム塗り(ワタシの肌でなく犬の肉球に)
靴下をつける。
ハーネスつける。
橇に犬をつなげる。

*犬ぞりでの休憩中*

互いに喧嘩しないよう犬を配置換え。
靴下確認。
体調確認。
パワー食やり。
(その隙をぬって、ニンゲンも急いで温かい紅茶を補給)

*夜、キャンプ場で*

橇を木につなぐ。
穏やかに眠れるよう犬を配置換え。
雪を融かしてお湯を沸かす。
持ってきた藁を敷き詰めて犬のためにベッドメーキング
沸いたお湯をつかって餌づくり
餌やり
ニンゲンの寝床(テント)作成
ニンゲンのトイレ作成(新雪踏み固め)
薪割り
ニンゲンのご飯作り
犬に防寒服着せる
氷点下ではすぐに冷めるのでニンゲンスバヤク夕食
夕食片付け
犬のお夜食
(ふと気づけば夜空にオーロラ)
  ・・・・・・


犬ぞり経験3日間かそこらのゲストある私達メンバーですら、ここまで忙しく働きまわらないと、犬ぞりキャンプトリップは回らない。(しかも横では、ガイドたちが、この10倍くらい忙しく動き回っている)。とにかく、やることが多く忙しい。正直、オーロラとか、どうでもいい、と思わせるくらいに、他のことが忙しい。

「忙しく」させる相手は生き物なので、「疲れた」とか、「面倒くさい」とか、言っていられないのだ。犬に走ってもらわなければ、1日数十キロも旅をすることはできないし、せっせと薪割りをしないと、自分も、氷点下20度の寒さをしのげない。

これだけ忙しくても誰も文句言わないし、それどころか、ニコニコと積極的に作業に加わってしまうのは、つまり、この旅が考えさせてくれる、とても大切な、キーとなるメッセージ、なのかな。


ということを、カナダの北に住む、犬ぞり歴10数年の友人が送ってきてくれた手紙を読みながら、思いにふける、秋の夜長。

「私が持っている原野の体験の本質は、1にも2にも肉体的にハードワークをすること。そしてそれを通して体に刻まれる何か。それは、都市では決して経験できないものです。

原野で得られる充実感や自信とは、肉体や五感や意識を精いっぱい使い研ぎし生まれる、感覚や強さのこと。これを知ってはじめて北の原野の旅が体に入ると思うのです。

私にそれを深く教えてくれたのが、犬ぞりでした。冬中、原野で犬と生きるのは、夏のカヌー旅よりはるかに激しく、きびしく、そして手応えがあります。体の中心に深く入ってくるずっしりした経験。それは労働の本質的な体験。犬と共に生きながら"Labour of Love"を考えていました。」



わたしは、極北の大地から、お金で解決せず、自分で働くことの楽しさを学んだ。

が、トーキョーという大都市で暮らしていると、お金の「便利さ」「誘惑」が邪魔をして、身体うごかさずに頭でっかちに戻っていってしまうので、定期的に、あの大地へ戻って、学びつづけることが必要なのだ。



<原野を旅するシリーズ、のお誘い>

8名限定!
春のユーコン: 犬ぞりを操り原野キャンプ、夜空に煌めくオーロラを求めて
日本発着最短日程: 2010年2月27日(土)~3月6日(土) 8日間

説明会は、11月19日(木)

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