2009-11-26

It's this simple (NOLS mind)



▲2007.7 NOLS Alaska

私がNOLS(National Outdoor Leadership School)熱烈な信者で、思考回路の約70%をNOLS教に支配されている、というのは、一部友人のあいだでは有名な話だが(そして、時折、煩いヤツと眉をひそめられるが)、

なぜ好きになってしまうのかといえば、
森の中でのお尻の拭き方、だけでなく、
道なき道の歩き方、だけでもなく、
氷河の上での美味しいシナモンロールの作り方、だけでもなく、

日常生活全般で使える底力・・・生きる力を、自然を通して教えてもらえたこと。カンタンには挫けない、踏ん張る力、を。


今日、NOLS同窓生が、届けてくれたことばは、だから、しっかりと、
新しい手帳の裏表紙に書きとめておこう。



It's this simple:

If I never try anything, I never learn anything.

If I never take a risk, I stay where I am.
If I go ahead and do it, that affects how much I continue wanting to do it, when I hold myself back, I trade appearances for the opportunity to find out what I'm like.
--by Hugh Prather

サンポノススメ


Posted by Picasa
▲2008.7 Kananaskis, Canada

「散歩がなぜ必要でしょうか」


森や林の中を歩いたり
野原や花園を歩くこと。
小鳥の声に耳をかたむけてください。


木々をつたわってくる
風の匂いをかいでみてください。


静かなところを歩くと
ゆっくり、神経が休まっていきます。




 

「地球とのつきあい方」


アスファルトでおおわれていない地面や
草原の上を歩くと
あなたは急速に自然に近づきます。


地球のエネルギーがからだに伝わり
からだにあふれ、
からだを丈夫にし
各種のわざわいにまけない
もっと強いあなたをつくるでしょう。



なにかを決めなければならないときには


▲Yosemite NP, USA 2009.10

なにかの価値判断をするときは
 そこに「美しさ」があるかどうかを
 まず
 考えてみることをすすめます



2009-11-24

Challenge is an opportunity


▲Yosemite NP, USA 2009

「困難な状況というのは、好機なんだ。
食事にありつけない日は、断食の機会を与えられたと思おう。
宿がみつからない日は、星空の下で眠れる機会だと捉えよう。」
サティシュ・クマール氏の講演会でのことば)



10月、ヨセミテの暴風雨がもたらしてくれたのは、

翌日の空の青さと高さに気づく心

(雪解け時でない10月という時期なのに)
水の、岩をも砕かんとするような、
迸る力強いエネルギーを肌で感じられたこと



毎日は
考え方ひとつで
どうにでも変わる

太刀打ちできない「自然」と遊ぶなら
無駄な抵抗をしない諦めのよさと
easy-goingな心持ちが
どうしたって
必要だ

人生も

慈愛に満ちたサンタの皆様へ:星野道夫2010



久々に街に出たら(←東京にいるのに「久々」って!)
すっかりクリスマスモードだった。
街が、キラキラ。
街ゆく人の足取りは、うきうき。

早。

クリスマスといえば。
このブログを訪れてくださっている、極北好き、慈愛の心に満ちたサンタクロースの皆様へ、昨年にひきつづき、今年も、星野道夫カレンダーのご案内でございます。



オーロラクラブ、は、友人が関わっている団体。故・星野道夫氏の意思を汲んだ仲間たちが立ち上げ、子供たちに、アラスカの氷河キャンプを体験させてくれる。3月の1週間、何もない氷河の上でオーロラ見上げながらキャンプした子供たちの感想は、なんとも素敵。

「犬ぞりっていうと犬が走らされているのかと思った。だけどそれは私の勘違い。犬は走りたかったんだ」


「人間の生きる基本を知った」

「月明かりがまぶしいなんて初めてだ」

「骨の髄まで浸透してくるルースの寒さと荘厳で壮大なオーロラにふるえた」

「ビデオなどとちがって音がなく、しいんとしずまりかえっていて風もないのになびいていました」

「目を開ければ自然のままの大きな大きな山がある。ずーっと見てても飽きないし、どんどん感動が大きくなっていく」

「水と食料と、適度な温度と人さえいれば、他に何もいらないと思った」


「目が覚めたときに起きて、食べたいときに食べる。寝坊も夜中のお菓子も咎められないなんて、素敵すぎます」


「一番楽しかったことは、生きていくために働くことです」・・・



大人だって沢山感じることのあるアラスカの大地、感受性豊かな子供の頃に、しかも氷河の上で1週間も過ごすことができたなら、それはその後の人生に、大きな影響があるだろうなあ、と、思うのだ。そんな彼らが、資金源の足しに、と毎年作っているのが、星野道夫の写真をつかった12ヶ月卓上カレンダー。これがまた、一石三鳥。

1.毎月毎月、オフィスや家にいながら、アラスカの一風景が楽しめる

2.終わった月のカレンダーは、切り取ってポストカードに。日頃不義理をしている大切な人に、気軽に一筆。アラスカの澄み切った空気を届けましょう

3.しかも、子供たちがオーロラの空の下で、何かを感じ取ってくれているのに、一役買っている。



これがたったの1200円(送料込み)、一ヶ月100円で楽しめるのだもの。

ここに来てくれている方は、きっと極北の大地を踏んだ方も多いと思うので、賛同してくれるサンタクロースがいることを願いたいと思います。

直近に私と会う予定の方は直接お渡し、そうでない方は、郵送しますので、下記アドレスまでご連絡ください。
wildernessryoko 【at】 yahoo.co.jp




2010年も引き続き、

机の上にアラスカを。

子供たちにアラスカを。

2009-11-20

アートは一瞬一瞬に宿っているものなのだ


▲犬橇キャンプ、さよならの挨拶のときに、SAKURAが私に見せた表情。この写真みるたびに、今でも涙。(2009.3 Yukon, Canada)

昨日のスライドショー、30名弱のご参加、ありがとうございました。イベント後も、参加者の方と話は尽きず、最後は夜11時過ぎまで、話し込んでしまいました。楽しかった!

おかげさまで、来年の犬ぞりキャンプのお申し込みも順調にいただき、ただいま、残席2名となっております。ご検討中の方、決断はどうぞお早めに。



さて、昨日のイベントで、わたしは犬ぞりキャンプの情報をお伝えしたら、お返しに、参加者のひとりから、気になる人物を紹介していただきました。こういう偶然の出会いと情報は、「縁」というか、とても貴重なものだと思うのです。

その名前は、実は、ここ数日、他の人からも聞いていて、頭の片隅で気になっていた人物。現在来日中で、明日が東京で最後のイベントだ、ということで、この機会は逃すまい、さっそく行ってこようと思います。(こういう瞬間に、あ、東京にいることも悪くない!と認識できる)

なんていったって、私が昨日伝えたかったこと、アラスカに教えてもらったことは、ここに、簡潔に完璧に、言い表されているのだもの。

まったく同じこと、一緒にムース料理食べながら、フェアバンクスのベルマは、いつだか話してくれたっけ。「車を降りて、歩きなさい」って。

昨晩試食にだした、アラスカ母さん手作りブルーベリージャムも、私が山の中で窮地に追い込まれてつくった箸も、全部ぜんぶ、一本の糸のように、ここにつながっているじゃない?




「アートは美術館にあるものじゃない
毎日の生活、一瞬一瞬に宿っているものだ

呼吸すること、歩くこと、食べること、耕すこと
全てに美しさを見い出し、心を込めて行なうこと
全ての人が特別なアーティストなんだ

アーティストの能力をみんなが持っているのに
それを冬眠させてしまっている


目覚めさせるためには
私たちは自然との関係性を取り戻さなくてはならない
そのためにはどんなに忙しくても自然と向き合う時間を
日々の生活に持つことが大切だ

コンピュータの前で何時間も過ごすのでなく
意識的に時間を作って、無心に自然の中を歩くと良い

またアーティストでなくなってしまったのは
私たちが消費主義に支配されているからだ
消費やお金が、アートや想像力を奪ってしまう

生活に必要なものを買うのではなく
想像力を働かせ、手を動かし、喜びを感じながら作ろう」

--サティシュ・クマール氏。
引用は、この夏、一緒に仕事させていただいた、kokoさんのWEBサイトより。



11/21(土)
平和フォーラム2009 Be the Change
 “おかげさま”からつながる世界 
場所:本願寺築地別院
詳細は ナマケモノ倶楽部

2009-11-19

On the glacier


▲Matanuska Glacier, Alaska 2007

氷河の上は、完璧に美しい世界だった。

2009-11-17

直線と曲線と


▲Dalton HWY,  Pipeline and No name river , Aug.2009

一週間の北極圏の空の旅を終え

久々に見た人間の軌跡であるstraight lineは

奇妙でもあり懐かしくもあった



あの、空の上でふっと襲われた、奇妙な感覚が届けばいいな、と思います。明後日のスライドショー。犬ぞりの細かい説明なんてせずに、犬ぞりキャンプの「核」を伝えられたらな、と。

それにしても、すでに20名近い参加表明、ありがとうございます。初めてみるお名前の方々も半分ぐらい。お会いできますこと、楽しみです。

あ!夏、フェアバンクスの母が持たせてくれた手作りブルーベリージャム、試食用に持って行こう~。



<イベントご案内>

「極北の大地が教えてくれたこと」 
(兼 犬ぞりキャンプ企画説明会)
~大自然、挑戦、生き方、チームワークと信頼~


■開催日時: 11月19日(木)19:00-20:30 
■場所:新宿御苑
詳細とお申し込みは、私に連絡いただくか、またはこちらより。

「どんないいレンズを使っても映らない」景色を切り取りに




▲on the shoulder of  Mt. Queen Mary, in the Saint Elias Mtns, w/ Mt. Logan,  Canada 2006.8

昼ご飯は焼き芋。(日常は地味な生活してます。)

焼けた合図で芋を取り出し、オーブンの余熱を手に感じていたら、・・・、3年前、氷河の中に閉じこめられた夏を思い出す。

常設テントのなかにあった暖房器具は、初日、ボンッ、という爆発音とともに、役割を一度も果たさず、静かに眠りについた。いきなり崩れた天気のせいで(おかげで)、有視界飛行のブッシュプレーンは、我々を迎えに来ることを諦めた。結果、わたしたちは、1泊で戻るはずだった日程を変更し、最終的には、5日間も、氷河の中に(楽しく)閉じこめられる。どうにも底冷えがして寒くなると、調理室に入り、オーブンを温めて、手をかざしては、慎ましく暖をとったものだった。

(この体験をしたい方は、ツアーがあります。ご連絡ください。)



ここで一緒に過ごしたメンバーは、どの人も多才で素敵で、人生楽しく謳歌している、尊敬する大先輩たちで、わたしは、ここに閉じこめられた5日間が、楽しくてしかたなかった。そのひとり、パラグライダー写真家、テツ兄さんが、「オーロラ撮影しよう」ツアーをやるよ!とのことなので、写真好きの方に、ここでご紹介。

写真が仕事のくせに、「ユーコンの景色はさ、どんないいレンズを使ったって映らない。心の画像が一番なんだ」と言い切るあたりが、この人の魅力だ。(でも、実際の写真をみれば、ああ、やっぱり、写真というのも、表現の手段なのだなあ、と力強く納得させられる。)

ユーコンの地は、1枚を撮るために過ごすプロセスと時間が好きなんだ、と説明していたけれど、そう、オーロラの写真撮りにいっても、できあがる作品の裏にある、現地で過ごす時間に、たくさんのお楽しみと大切なことが、待っているはず。だから、自分で体験しないとだめなのだ。

今回の企画が、どうぞ成功しますように。
(そしてうまくいけば、添乗という形で私もお手伝いできますように!)


出発は、1月と2月。場所は、ユーコン・ホワイトホース郊外。
詳細はテツ兄さんのブログへ、または主催会社・郵船トラベルへ。

おとなとこどもの修学旅行:アラスカの手作りロッジで、みんなとすごす大自然


▲放課後のランニング課外活動中のこどもたち Noorvik, Alaska 09



WEB作成が間に合っていないけれど、やるき満々の私は、情報を先出しします。2010年、地球探検隊で、新しい試みに挑戦です。アラスカの地を、心のやわらかな、子ども時代にこそ体験してほしい。

現地のキース爺も、相好崩して、待ってくれています。「おお、りょーこさん、楽しみです。でも、連れてくるのは、あなたの子どもではないのですね?」と、舅のような、余計なひとことと共に。



地球探検隊 おとなとこどもの修学旅行シリーズ


「飛行機へ乗って外国へ、オーロラをみにいこう」
~ 春休み特別親子企画:
  アラスカの手作りロッジで、みんなとすごす大自然の1週間 ~

■日程:2010年3月26日(金)~2010年3月31日(水) 6日間

*日本発着最短日程:2010年3月26日(金)~2010年4月1日(木) 7日間


■定員: 8~16名
■参加条件: 新小学1年生~新高校3年生のこどもと保護者(20歳以上)のペア、または、新小学5年生以上は、こどものみでも可能
■発着場所:アラスカ・フェアバンクス(アメリカ)
■主催:CHANDALAR RIVER OUTFITTERS
■コーディネート&同行: 青崎 涼子(地球探検隊非常勤スタッフ)、池上 智樹(こども野外キャンプの達人)

詳細はまもなく発表、問い合わせは、地球探検隊まで

2009-11-16

the World



勉強部屋(かっこよく言うと書斎)で15年使ってきた地図が、あまりにもボロくなったので、二代目に世代交代させた。

ついでに、ピンで訪問国を印していく。結果、80x120センチくらいの四角のなかにギュウギュウつまったこの広い世界のなかで、わたしが足跡を残した場所なんて、ほんのわずかだ、と、視覚的に思い知らされる。

地図を広げると脳内トリップが始まってが広がって、あそこもここも、とソワソワしてくるが、ここ数年は、どうしても、左上の一カ所が気になって気になって、他の場所に行く機会がなかなかできない。

一カ所に囚われてしまうなんてばからしい、と思いつつも、何度でも訪れたいと思う場所ができたことは、嬉しくもあるのだ。何度訪れても、新しく感動し、息をのみ、心を奪われてしまう。行けば行くほどに、知れば知るほどに、その感覚は深みを増していく。

2009-11-14

観光以上、冒険未満

「You gotta take care of yourself, because we can't take care of you.

"自分の面倒は自分でみるんだ。人に頼ったら自然に負けるから。 アラスカを好きなら、ここにいたいのなら、君に知ってほしいこと。 複雑ではないよ。自分と自然、それしかないとき、とてもシンプルだ。生きぬくこと、この大地の中で生き抜くこと、それしかないんだ。 自分と自然の間に隙間がなくなって、自分が確実にその一部であると知るんだ。"」


以前にも引用したが、これは、アラスカ人が、アラスカのことを好きになった日本人の女の子にかけた言葉。

自然のなかでは、ひとりでは何もできない(ほっぽり出されたら1日で倒れてしまうような)、完璧な都会人の私が、少しずつではあれど、自分の面倒は自分でみられるよう、必死になって身につけてきたここ数年の「学び」というのは、結局、極北の大地に、もっともっと近づいていきたかったから。これからも、この奮闘は続きつづけるはず。


それに伴って、提供したいツアーの形も少しずつ形を変えてきた。

「ツアー(観光)」は、気楽な「ゲスト(お客様)」であることを前提にしているけれど、その位置によりかかっている限り、その向こうの、息をのむような風景には、なかなか出会えない。

私が提案している旅の企画は、ふつうに、日本で生活している人たちを対象にしているから、いきなり、「はい、すべての面倒を自分でみてね」というのは無理な話。

今回、2度目となる「犬橇遠征隊」の企画も、だから高いお金だして、現地の犬橇専門ガイドについてもらうのだけれど、それでも、呑気なゲストから一歩脱却し、遠征メンバーのひとりとして、自分にできることを探して、忙しく、主体的に身体を動かしてもらいたい。ガイドや私だけでは、全ての仕事はできないので、作業量が極端に多いこの犬橇遠征は、だから、参加者全員が、自分のチーム(犬)に関しては、責任をもって面倒をみていかねば、成り立たないようになっている。

「働くこと」そのなかで過ごす時間すべてが作用して、オーロラキレイだったね、だけではない、もうひとつ深い「何か」を、感じる結果につながると信じるから。

2009年、犬橇遠征企画 参加者の感想




<原野を旅するシリーズ、のお誘い>

8名限定!春のユーコン: 犬ぞりを操り原野キャンプ、夜空に煌めくオーロラを求めて
日本発着最短日程: 2010年2月27日(土)~3月6日(土) 8日間

説明会は、11月19日(木)

2009-11-11

【イベント】11/19犬ぞりスライド

ひとつ前の投稿↓、ずいぶんと気が早くてすみません。

ホンモノの私は、こんなにキレ良くおどれませんが、それでも、極北の世界をお話するときは、いつも、このくらいに幸せな気分です。

来週木曜日、犬ぞり企画の説明会を兼ねたスライドショーします。犬ぞりだけじゃなくて、この夏のシーカヤックやらユーコン河くだりやら、自分で歩いた山やら空の上からみたベーリング海の景色も、一緒にご紹介できたらと思ってます。(まだ何も考えていないだけかも)

どうぞお気軽にご参加を!



「極北の大地が教えてくれたこと」 (兼 犬ぞりキャンプ企画説明会)
~大自然、挑戦、生き方、チームワークと信頼~


■開催日時: 2009年11月19日(木)19:00-20:30 
■開催場所: 地球探検隊オフィス
■参加費: 無料
■定員: 20名程度
■予約方法: 予約フォームまたは地球探検隊へお電話(03-3353-4455)でお申し込みください。

>>2010年2-3月 「ユーコンで犬ぞりキャンプ」 参加者順調に募集中!
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2009-11-10

Labour of Love


*朝、ベースキャンプで*

餌やり。
水やり。
(その間にスバヤク人間のご飯)
小屋の掃除。
糞の片付け。
保湿クリーム塗り(ワタシの肌でなく犬の肉球に)
靴下をつける。
ハーネスつける。
橇に犬をつなげる。

*犬ぞりでの休憩中*

互いに喧嘩しないよう犬を配置換え。
靴下確認。
体調確認。
パワー食やり。
(その隙をぬって、ニンゲンも急いで温かい紅茶を補給)

*夜、キャンプ場で*

橇を木につなぐ。
穏やかに眠れるよう犬を配置換え。
雪を融かしてお湯を沸かす。
持ってきた藁を敷き詰めて犬のためにベッドメーキング
沸いたお湯をつかって餌づくり
餌やり
ニンゲンの寝床(テント)作成
ニンゲンのトイレ作成(新雪踏み固め)
薪割り
ニンゲンのご飯作り
犬に防寒服着せる
氷点下ではすぐに冷めるのでニンゲンスバヤク夕食
夕食片付け
犬のお夜食
(ふと気づけば夜空にオーロラ)
  ・・・・・・


犬ぞり経験3日間かそこらのゲストある私達メンバーですら、ここまで忙しく働きまわらないと、犬ぞりキャンプトリップは回らない。(しかも横では、ガイドたちが、この10倍くらい忙しく動き回っている)。とにかく、やることが多く忙しい。正直、オーロラとか、どうでもいい、と思わせるくらいに、他のことが忙しい。

「忙しく」させる相手は生き物なので、「疲れた」とか、「面倒くさい」とか、言っていられないのだ。犬に走ってもらわなければ、1日数十キロも旅をすることはできないし、せっせと薪割りをしないと、自分も、氷点下20度の寒さをしのげない。

これだけ忙しくても誰も文句言わないし、それどころか、ニコニコと積極的に作業に加わってしまうのは、つまり、この旅が考えさせてくれる、とても大切な、キーとなるメッセージ、なのかな。


ということを、カナダの北に住む、犬ぞり歴10数年の友人が送ってきてくれた手紙を読みながら、思いにふける、秋の夜長。

「私が持っている原野の体験の本質は、1にも2にも肉体的にハードワークをすること。そしてそれを通して体に刻まれる何か。それは、都市では決して経験できないものです。

原野で得られる充実感や自信とは、肉体や五感や意識を精いっぱい使い研ぎし生まれる、感覚や強さのこと。これを知ってはじめて北の原野の旅が体に入ると思うのです。

私にそれを深く教えてくれたのが、犬ぞりでした。冬中、原野で犬と生きるのは、夏のカヌー旅よりはるかに激しく、きびしく、そして手応えがあります。体の中心に深く入ってくるずっしりした経験。それは労働の本質的な体験。犬と共に生きながら"Labour of Love"を考えていました。」



わたしは、極北の大地から、お金で解決せず、自分で働くことの楽しさを学んだ。

が、トーキョーという大都市で暮らしていると、お金の「便利さ」「誘惑」が邪魔をして、身体うごかさずに頭でっかちに戻っていってしまうので、定期的に、あの大地へ戻って、学びつづけることが必要なのだ。



<原野を旅するシリーズ、のお誘い>

8名限定!
春のユーコン: 犬ぞりを操り原野キャンプ、夜空に煌めくオーロラを求めて
日本発着最短日程: 2010年2月27日(土)~3月6日(土) 8日間

説明会は、11月19日(木)

2009-11-01

犬と旅する春のユーコン河



このブログ、遅々として進まないヨセミテ・キャンプ報告の途中ですが、速報入ります。


お待たせしました。
昨日発表、すでにご予約いただきはじめました。
滑り出し順調です。

説明会という名前だけど説明会じゃない。わたしが北の大地とつながってしまったここ数年の軌跡を全部お話します。なんでこんなに、難しくヘンチクリンな企画を提案しつづけているのか。ここまで辿り着いた長い軌跡がベースにあって、だから、犬ぞりでキャンプしながら出会う北の原野、という時間を、皆様に伝えたい。

ツアーにあまり興味ない方も、この夏のわたしの「はじめてのおつかい」ユーコン編、「掛け流し温泉つかりながらアラスカでカリブー編」のお話、聞きにいらしてくださいな。



このツアーの醍醐味は、ツアータイトルの「犬ぞり」も「オーロラ」も「キャンプ」、というのが、表面的には正しい。簡単に説明しようとすれば、そうなってしまうのだけれど、深層は別のところ。


「言葉喋らない犬たちとの心からの信頼関係とチームワーク」

これ以外にないだろう。きっと。信頼する犬たちと旅するなかで出会うユーコン原野の風景は、胸のどまんなかに直球で突き刺さるはず。

この感覚、ほんとうに、説明しづらいのだけれど。