2010-01-15

【イベント舞台裏ver.】2/12空から眺めたアラスカは



Twitterが流行っている。

というのは正月に書いたばかりだが、この「つぶやきブログ」には、今宇宙にいる宇宙飛行士たちも参加していて、野口さんも、時折ぶつぶつ言っている。

宇宙といえば、去年手にした、立花隆が宇宙飛行士たちをインタビューした本が思い出される。今、あいにく本が手元にないので、amazonのレビューからその内容を勝手に引っ張ってくると、

「宇宙飛行士の中に、宇宙から帰ったあと宗教家になった人が何人かあることはよく知られている。このことから立花隆は、アメリカの宇宙飛行士達に直接インタビューし、彼らが宇宙においてどのような精神的な体験をし、その体験が彼らをどう変えたかを聞き出した。

宇宙飛行士のほとんど誰もが、彼らの人生感を大きく変えるほどの、精神的に深い体験をしたにもかかわらず、お互いにそれを話題にしたことがなかったという。またNASAでも、宇宙飛行士から徹底的なヒヤリングを行うが、彼らの精神的な体験についてはほとんど調査が行われてこなかった。彼らはそのことを人に伝えたかったのだが、聞いてくれる人がいなかったために、話す機会がなかったのである。

多くの飛行士は、地球の美しさと宇宙の闇の深さに、大きな衝撃を受け、地球が宇宙の奇跡として存在しており、そこに人知を超えたある意思がはたらいていることを感じている。

正確ではないが、宇宙を体験するとは、地球での常識がまったく通じないところで、世界観がひっくりかえる体験で、ひいてはその後のその人の人生をも変えていった、その細かな感情の変化を上手に聞き出している本だった。」

と、長すぎる引用で失礼、ってな具合だが、まあ、そういう内容なのだ。



翻って話は地球へ。

昨年の夏、「アラスカの女神様に微笑まれた」私は、ゲストとして1週間北極圏・空の旅をするという僥倖を味わった。多少の感想はこのブログに書き散らかしたが、突然やってきたこの出来事は、もう7-8年アラスカを訪れつづけ、「だいぶこの土地のことも分かってきたかも」という独りよがりな思いこみを、軽くひっくり返してくれる体験だった。

うまく説明できないのがもどかしいのだが、このフワフワとした感覚は、北極圏という、本当に人間がまだ手をつけていない土地の力がそうさせるのか、それとも、普段とは違う3次元の視線が原因なのかはわからないが、とにかく今まで経験したことのない、考え方の「核」に影響するような、衝撃的な体験だったのだ。

たった1週間でそこまで衝撃を与えてくれる空の時間を、ここ何年も、自ら操縦桿を握り、夏の間ずっと、空の上で過ごしてきた人間というのは、いったい何を思っているのだろう?

と興味がわくのは、自然な流れじゃないだろうか。


ところが、このジプシー飛行家は、空から地上に舞い降りて二次元の世界に戻ってきたとたん、人が変わる。酒と鉄砲とシカに囲まれていれば幸せな、しかも時折、品のない話をして喜んでは私を困惑させる、作業着と長靴がこのうえなく似合うこの田舎のオッサンは、いくら私がマジメな顔してテツガク的な話を聞きだそうとしても、ノラリクラリと、かわしてしまうのだ。

まあ、そう、こ難しいこと言わずに、写真や映像でも見てなよ、と撮ってきたDVDを渡され、そこに映っているのは、確かに美しいアラスカ空撮映像ではあるのだが、私が知りたいのは、見てきた景色ではなくて、(そんなキレイな景色は、ナショナルジオグラフィックの写真で十分)、あの場所で数年間過ごしているからこそ持ちえるであろう、内に秘めた世界観。あの二人乗りの頼りない飛行機で、アラスカの気まぐれな空を、「死線」を彼方に見据えながら飛び続けている、そのヒリヒリした情熱、であるのに。

ああ、「隔靴掻痒」って、こういう場面で使いたい言葉・・・、と、常々もどかしく思っていたら、来月、東京にやってくるという。(ジプシー飛行家は、普段、冬の間は北海道の山の中でシカを追っかけている。)

お!こりゃまたとないチャンス、と、いうことで、元・イベンター(5年半働いていた地球探検隊は旅行系イベント会社・・・)の腕を活かし、逃げられる前に、さっさと場をセッティングしてしまうことにした。
今回こそ、上っ面のキレイな話に逃げられないよう、突っ込んで、もう少し深いところまで聞き出してみせよう。立花隆のようにスルドクスルドク。



このブログを読んでくださっている方は、極北ファンが多いと思うので、このイベントよ届け、という念を込め、裏方担当の私からも、募集記事を掲載します。

ぜひ参加してほしい方が何人も脳裏に浮かんでおりますが、直接ご連絡していない無礼をお許しいただき、どうぞ、ピン!と来た方は、2月12日、ぜひ目白に足をお運びください。お待ちしております。


PS:
この報告会ではシカの試食会も同時開催。「自分で取ってきた食糧をいただく」という視点は、極北で幾ばくかの時間を過ごした者ならば、多分感じるところのある考え方であるはず。という切り口からも、このイベントは意味をもっています。その辺については、また気が向いたら、書こうと思います。

まあ、エゾシカは、ぐるなびでチェックすればすぐに分かると思うのですが、東京ではとても貴重な高級食材という下世話な情報だけ、とりあえずお伝えしておきます。(こんな値段じゃ食べられない!)

企画・運営担当  青崎 涼子



===野営飛行舎 2009年アラスカ飛行報告会のご案内 ===

下記日程にて、野営飛行舎2009年度アラスカ飛行報告を行います。

準備の都合上、参加のご連絡は、
1月31日(日)までにご連絡いただけますと助かります。
(または、会場の広さの都合上、先着30名さまで締め切ります)
当日お会いできますこと、楽しみにしております。


日時 :2010年2月12日(金) 20:00-22:00 (19:50受付開始)

場所 :SOiL CAFE (目白駅徒歩1分)
    豊島区目白3-14-19  / 03-5982-8885

参加代金:  4,000円+ドリンク代別途 (Cash On 500円/drink)

内容: 
北海道エゾシカ・ジビエ料理含む立食パーティ 
ブッシュパイロット湯口公氏の2009年夏の活動報告(聞き手:青崎)

お申し込み: 1/27付、満席となりました。thank you!




1 comment:

らぐじ~ said...

> “旅行系イベント会社”

…?せめて“イベント系旅行会社”って書いてあげた方がいいんじゃないの?
あ、そういえば、去年の9月のユーコンの舞台裏の話は1回だけで終わりだったんですか?(笑)