2011-02-15

道東デイズ #7 薪割りスッカーン

chopping woods is my favorite activity.

丘の上を切り開いて作ったキャビンには、水もガスも電気も、もちろんない。
冬の道東は、朝晩マイナス15度、日中マイナス5度と、もちろん寒い。

で、暖炉だ。
暖炉には、薪がいる。

森から切り出してきた幹は、暖炉に入れるには太すぎるので、頃よいサイズに割っていく。・・・薪割り。

居候の身としては、積極的に労働力を提供していくべきじゃないだろうか。ということで、暇さえあれば、キャビンの前で斧を振り下ろしていた。(単にやりたかっただけ、だけど)



おぼつかない手元を心配そうに見守る平田カントク。横からビシビシと指示が飛ぶ。

「節のある木はむずかしいよー」
「斧の持ち方がちがーう!片手は前の方を持って!」
「力は要らない、テコの原理だよ」

まあ、こういうのは頭でなく体で覚えるものなので、1時間もやっていたら、だんだんとコツが分かってくる。木によって(割れ方の)性質は全然違うってことも、木もよく見ると、斧の当てる方向をちゃんと教えてくれるってことも。


で、薪割りって、すごい浄化作用があることに気付かされる。

一回でスッカーン!とまっ二つに割れたときの爽快感ったら、他に例えようないほど痛快だし、同じ作業を淡々と繰り返していると、だんだん無心になっていって、瞑想状態に入る。これは、そうだ、ゆっくりとジョギングをしているときの、あの感覚。

意外と全身の肉体労働で、終わった後、汗ばんだ身体には心地よい疲れが残るのも、長距離走った後の感覚と遠くないような・・・。

つまり・・・、森の生活していたら、趣味で走る行為はしないだろう。都会生活は、文明と引き換えに「体の疲れ」を放棄してしまっているから、だから、私は、あえて走って「疲れ」を疑似体験したがっているんじゃないだろうか?

私だけじゃない。皇居の周りには、いつだって、無駄なエネルギーを抱えた都会人たちが、グルグル、グルグルと走ってるじゃんね?(・・・このエネルギーを意味ある活動に転換できたらいいのに。発電とかさ。)

2 comments:

ShortyTank said...

青崎さん、あなたは神出鬼没だね。行動力とその行動半径のスケールの大きさに脱帽して最敬礼。少年のころ母親が毎日のように風呂に入る。その度ごとに井戸水を汲んで、薪割りをした。もう今は遠いむかしの話。

らぐじ~ said...

あれ?左利きだったっけ?