2010-02-17

浸ること、気づくこと、歩き続けること


大場さんの人柄そのものが印象的でした。すごく大きな人だと思いました」
(参加学生の感想より)



北極南極をソロで徒歩横断してきた冒険家は
「氷河時代をたった一人で何ヶ月も生きていたようなものだ」と当時を振り返る
極限を体験している人が持つ独特の世界観に
今回もまた3日間魅了されつづけた

大場満郎さんはいつだって
大壇上に構えて偉そうに話したり教えようとはしない
ただそこにいるだけなのだが
日々の所作すべてに、気づきの回路が埋まっている
(気づけるかどうかは自分にかかっているという意味では、簡単に教えられるより厳しいのかもしれない)

今回、イグルー作り、犬橇、郷土料理教室、畑作業、かんじき雪上トレッキング、といろいろ雪国体験を組んだけど、そんな小手先のプログラムでなく、本当は、大場満郎氏の世界に浸る時間こそが宝物だった。



3年前、11年間続けた旅行会社の会社員生活に終止符を打ってから
メインである海外旅行の仕事も続けてはいるものの

最近では
チームビルディング研修の現場に携わったり
学生への特別授業を引き受けたり
自然体験プログラムのコーディネートをしたりと
好奇心のままフラフラと動いていているため

お仕事は?と初対面の人に聞かれると返答に困る
何者でもなく何でも屋であるような
やはり肩書きを作った方がいいのだろうか?
分かりやすい名刺を?


バラバラに見えるかもしれない仕事は
だがしかし
私のなかでは筋は通っていて
根っこにあるのは、やっぱりアラスカなのだ

アラスカの大自然が私に教えてくれた価値観は
遙々アラスカまで行かずとも日本でも伝えることはできるに違いない
(一緒に行ければ一番いいけれど、そこには限りがある)
自分の中のチャンネルはいろいろあっていいはず

何かを無理に語ろう伝えようとキリキリせずとも
ただ信じる道を歩き続けていればいいと
今回、大場さんの背中をみて
参加してくれた大学生の感想を読んで確信する

*****

2010.2 早稲田大学国際コミュニティセンター
「アースアカデミー大場満郎冒険学校・2泊3日雪国体験合宿」

・最上町観光協会 まもちゃんのプログラム報告
1日目  2日目  3日目

<参加大学生の感想(抜粋)>
・自分の中にあるもんもんとした考えに対して、大場さんの存在そのものが何かの提示をしてくださったと感じました。

・毎日早く起きて、おいしい料理をたくさん食べて、色々な人と話をして、前向きな気持ちになれた。健康的な生活をするのは大事だと思った。

・大場さんの話:ニワトリよりもタマゴよりも情熱が先。この言葉に勇気づけられました。今就職活動中で、頭ばかり先に動いてしまい、自分のやりたいことを本当にやっていない、やろうとしていない自分がいました。

・伝統的な農業知識で、雪山で生活する大変さと楽しさ、自分の人生に向き合う時の大場さんの情熱。

・パソコンと携帯、すぐ近くにコンビニがあるような都会の生活を抜け出し、違う生活を体験するいいチャンスだった。ふだん身のまわりにある便利な生活に感謝の気持ちを忘れないようにしようと思った。また、さまざまな生き方をしている人々に会うことに対してもっと積極的になろうと思った。

・雪国での3日間の生活を通して、人間が自然の中で「生きる」とはどういうことかを感じ取れた。

・地元の人々との交流では、人と人とのつながりや人の暖かさを感じた。

・自分の道を突き詰める人たちに出会えたことがよかった。大場さんはもちろんのこと、簡単にわらじを編んでいくおじいさんや、踊りを編み出してしまうおじいさんや、地方で新しい観光を目指すスティーブさん、まもさん、伊藤さん。自分の思いを伝えようとコーディネートしてくださったベティさん、今後の自分の生き方について先が見えなかったけど、自分が信じる道を、好きなことを追っていきたいと素直に思いました。

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