「川を漕ぐときは、必ずどこかで丘の上に上がって、今まで漕いできた流れ、これから漕ぎ行く流れを見渡すようにしている。」
と、
友人がいつだか話していたが、その言葉に従って、現地ガイドに「丘に行きたい丘に行きたい」とリクエスト。ユーコン川をこぎ続けること18年、大ベテランのJoeが連れて行ってくれたたこの崖は、川地図には載っていない、ヒミツヒミツな場所だった。
急斜面を上り詰めること15分、360度ぐるりと見渡す大地は、久々に現れた太陽の光の下でどこもかしこも輝いていて、
道路も線路も建物も電線も橋も護岸壁も、つまりは人間が作り上げた人工物はホントに何も存在していない原野のまっただなかに、自分たちだけがポツンと存在してるのだ、と思い知らせてくれる、
何だか気の遠くなるようなこのユーコンの大きさと翻って自分の小っぽけさを実感させてくれる、
そして視覚も聴覚も触覚も嗅覚も、体の細胞という細胞すべての感覚を自由に開放せてくれるような、
まあ、一言でまとめるならば、ふぅーーーーーーーっ、とため息ついてしまう、場所なのだった。
2 comments:
一年前にたぶん同じこの丘の上から同じ景色を見ていました。
川の上からは黄葉はちらほらと見えていただけで、まさかこんな風景が待っているとは思わず、ぱっとこの景色が目の前に広がったときの感動、今でも覚えてますよ。
toshiさん、
今年は去年よりずっとずっと黄葉すすんでました。遠くの山の上は白く雪化粧が始まっているほどに。
そう、この崖は、250kあたりの地点の丘です。トレイルはついていたので、地元の人は知っている場所なのでしょう。
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