2010-05-12

たいせつなものは自分で見つけ出さなくちゃ

数日前の投稿に「火を熾した」話を書いた。
書きながら、何とも座りが悪い思いをしていて、それは、わたしが思った感じた、ことばにならないような部分が全然表現できなくて、なんか、ただのミーハーな火熾しゲームみたいな表現になってしまっているからなのだ。

ちがうちがうちがう。

数年前にバックパッキングという形で自然の中に入ることを覚えたとき、ああ、数日間、数週間生きるために必要な荷物は、全部背中に背負えるんだ!という気づきは大きな衝撃となって、自分の価値観を動かした。

そして去年から今年にかけて、バックパックの中に、最低限これだけは必要だと思っていたはずの道具が、実は要らないかもしれない、という体験を続けてしている。食材。厳冬期のテント。マッチ(ライター)など火付け道具。それは、自分の「最低必要なものライン」をさらに下げる体験で、またまた既存の価値観が揺さぶられている(でもまだ消化しきれていない)。わたしにとって大きな体験なのだ。

でもこういうことって、わたしがこうしたいという、強い思いが先にありき、で、「やってみようよ」と誰かから誘われたわけではない。自分から探し求めていかないと出会えない。

さらに、わたしにこれらの技術を教えてくれる先輩たちは、誰もが口をそろえて、「教えているわけじゃない」「俺のいうことは信じるな」「自分で考えろ」って言う。あまりの突っぱねられ方に、わたしは訳が分からずオロオロするのに、その戸惑う姿を見て楽しんでいるイジワルな先輩たちだ。あくまでも、背中を見せてくれているだけ。学ぶのは自分自身だ。その、一段(だか二段だか)上の境地に辿り着けるかどうかも。

*

という前置きがどこにつながるかというと、

この夏、秋、わたしがプロデュースなどで関わっている海外企画は2本あるのだけれど、そのどちらも、例年のようにうるさく「いいよいいよ、一緒に行こうよ、やってみようよ」と言う気にならない・・・という、仕事としてみれば、ダメダメモードな今の気持ちの言い訳なのです。

ツアーという形を取ってはいるけれど、受け身で参加しても何も楽しくない旅だから。参加するときの気持ちとか積極性とか挑戦する気持ちとか、そういうのは、外から言われるものではなく、その人の内側から発生したものでないと、意味がないと、自分の経験から思うようになってきていて、

だから、今、タイミングがちゃんと合った人たちが、鋭い嗅覚で探し当ててくれて、参加してくれたらいいな、と願うのだ。内容には絶対の自信があるから。タイミングの合った人が参加してくれたら、驚くほど濃い1週間となることは間違いなしだから。

甘いかな。こんな控えめなスタンスでいるのがいいのかどうかわからない。仕事なんだし、もっと宣伝しなくちゃ目にもはいらないよ、という心の声も聞こえるけれど、まあ、誰の琴線にも引っかからないならしょうがない、という諦めも。

といいながら、明日、気分が変わったら、また、ガンガン宣伝始めるかもしれません。いつものように、巧みにいやらしく。

***

「極北アラスカの夕べ」 5/13(明日よ!) 19:00-20:30

あれもこれも欲張って観光する旅を離れ、たまには地球の声を感じながらゆっくりとしたリズムで旅してみませんか?手つかずの極北の原野に入り込み文明からしばし離れて動力に頼らず旅をする「何もなく」それこそが一番の贅沢であるような時間を提案します。


「氷河を海から眺めたい! 夏のアラスカ シーカヤックキャンプ」
~ シーカヤック、原野キャンプ、氷河、海の野生動物 ~
日本発着最短日程:8月14日(土)~8月22日(日) 9日間


ズドォォォォーン・・・
寝袋の中で眠りながら聞いた、あの音が忘れられない。
都会暮らしの自分には、不自然にすら感じてしまうほどの、完璧な自然がそこにはあった。
小さな港町から船で3時間。そこが今回の旅の滞在地。
船は2日後に迎えに来てもらう約束で帰って行く。
文字通り何もない浜辺でのキャンプ。
あるのは、海、森、空,それと崩れ落ちる氷河、それだけ。

(2009年参加者の報告より)




*

カナダバンクーバー島 アウトドアスクールで学ぶ1週間
(パンフレット完成、ウエブでの詳細は近日発表予定)

日程:9月4日(土)~12日(日)の9日間
場所:カナダバンクーバー島

COLT等、カナダで有名なアウトア教育を手がけるストラスコナパークロッジで一生に一度の体験を!
カナダ西部、地球上にわずかに残された原野を舞台に繰り広げられる1週間のアドベンチャー。子供の頃のように、久しぶりに新しいチャレンジにどきどきしてみませんか?自分の五感を開放し、自然からインスピレーションを受けてみませんか? 自然からの教えは、戻ってからの日常生活をさらに豊かに奥深いものにしてくれます。

説明会
6月20日(日)19:00~20:00
→説明会の詳細
プログラムのお問い合わせは (株)ISM

【映画】The Bucket List


The "Bucket List"

  1. Witness something truly majestic
  2. Help a complete stranger for the good
  3. Laugh till I cry
  4. Drive a Shelby Mustang
  5. Kiss the most beautiful girl in the world
  6. Get a tattoo
  7. Skydiving
  8. Visit Stonehenge
  9. Spend a week at the Louvre
  10. See Rome
  11. Dinner at La Chevre d'Or
  12. See the Pyramids
  13. Get back in touch (previously "Hunt the big cat," added after being earlier added and crossed off)
  14. Visit the Taj Mahal
  15. Hong Kong
  16. Victoria Falls
  17. Go on a safari
  18. Drive a motorcycle on the Great Wall of China
  19. Sit on the Great Egyptian Pyramids
  20. Find the Joy in your life

3、の「腹がよじれるほど笑う」とか、いいよね。毎日笑ってたい。リストに書かれているような世界中の絶景は、まあ、見られればそりゃいいけど、なんか、その時期はもうすぎた。アラスカの大好きな場所でひとりいつまでも気が済むまで(気が済むことないんだけど)立ち尽くし、頬で風を感じていたい。あ、今終わってもいい、っていう瞬間が、あの場所にはたくさんありすぎる。あいにく終わらないから、また日常に戻ってきて仕切り直してるようなものだ。

私の手帳の裏表紙は、毎年棺桶リスト(=the bucket list, 死ぬまでにやっておきたいこと)を書いている。まさかできないと思っていた年始め。まさか達成しちゃって、線を引いて消していく年の終わりの儀式が好きだ。だいたいのことは、書いた時点で、やることになっている。そういうものだ。できてないものもあるけれど、まあ、ゆっくりと取り組もう。

数年前、自由人になって、ぷらぷらと歩きながら、気ままにいろんなことに手を出しているけど、すべてを支える大黒柱の一本になっているのは、20「人生の楽しみを見つける」じゃないかな。暢気なコンセプトで生きてます。はい。

*


「最高の人生の見つけ方」
ジャックニコルソンとモーガンフリーマンの演技にノックアウト。内容よりも俳優。


2010-05-10

Bow drill fire making(火を熾す)





誕生日の翌日は。

チャッカマンやらライターやらマッチに頼らず
生まれて初めて、この手で火の赤ちゃんを生み育て焚き火にした記念日。熱くて赤い火が手の中から生まれた瞬間は、小さく感動。

おお!わたしってばスゴイ!
でもマッチやライターを造り出した人間ってば、ほんとうにすごい。

メモ:エマージェンシー・キットにマッチは必須。

How to make a fire

腕時計を捨てて(大人の秘密基地キャンプ#6)



参加してくれたメンバーの日記より。


「海に飛び込む。シーカヤック。綱の上を歩くスラックライン。昼寝。読書。小学生低学年レベルの子供のような過ごし方をしたあと、船でキャンプ場を後にする。 


帰りの車、軽く西日の差した太陽をみて 「何か小学生の夏休みが終わったみたいだね。」と誰かが言った。 GWなのに?この歳になって?でも、あの時は皆そのように感じていた。 孤島生活や自給自足キャンプでも感じたあの既視感。 大人になって子供の夏休みが又来るというのは、何て幸せな事なんだろうと思う。 


色んなしがらみや捨てられない物も増えてくるかもしれないが、時には1日でも良いから思い切ってすべて捨ててみる事を忘れないでおこうと思う。 


住まいを捨て、自然の中で寝転べば自然と一体化できる。 
境界線が無くなれば人と人は交わるしかなくなる。 
腕時計を捨てればそこには悠久の時が流れる。 
自然に触れ合えば人間が動物として持っている五感が蘇る。 
捨てる事で得られるものは無限にある。」

*

こんな時間がつくれるのは、KenVillageのスタッフたちがかっこいいコドモオトナだから、その魂と気があの秘密基地空間全部に蔓延していて、で、皆コドモに戻れるのだ。人が写っているスナップはあまり載せていないけれど、見返せば、びっくりするほど、本当に無邪気な笑顔で全員が笑ってる。

西伊豆秘密基地キャンプ秋バージョンは10月、かな。


*今回は写真撮る暇もないほど遊んでいたので、掲載写真は全て借り物です。
Thanks to Hassy, Mai, Ken & Nami

腹が減っては戦はできぬ(西伊豆秘密基地キャンプ#5)

よるごはん
(Directed by KAYA-KAYA)

あさごはん

ひるごはん

キャンプで食事は大きな割合を占めるから、テーブルクロス、並べ方、(味も勿論)全部に気を配れ!とは、カナダガイド修行時代に学んだ鉄則。美味しいところに幸せは宿る。



***


よるごはん必死に捕獲中


*参加者のヨロコビの声*


「夜ご飯のための、ふじつぼと亀の手の採取に夢中になった。
その後、隣町のイタリアンレストランのシェフの指導のもと、採った貝のだしを使ったパエリア、カツオの酒盗を使ったミルクスープ、明日葉と新玉ねぎの天ぷらを作る。地のものを使った旨味の濃い食べ物たち!」


「フジツボ亀の手狩りの後、ひょっこり現れた伊豆の料理人の指示のもと調理はスタート。 出来上がったのはムール貝のパエリア、酒盗のスープ、アシタバの天ぷら。 豪華!!うまい!! 食事にぱくつき、うまい酒を沢山呑み、火を囲み、自然に囲まれ、虫や 波の音を聴きながらの団欒が延々を続く。」


「カツオの酒盗のミルクス-プと、重曹を使った天ぷら、翌日すぐ作りました!簡単でおいしかったです。」


「ベルギービールに自分で取った出汁の味がしみ込むパエリア。なんて贅沢〜」

花より団子(西伊豆秘密基地キャンプ#4)


こんなに夕陽がきれいだったなんて
ナミちゃん、ひとりで写真撮ってないで教えてくれればよかったのに

(そういえば西伊豆は夕陽の名所)

空を見上げることもなく
焚き火の調整とパエリアづくりに夢中になっていた夕方6時半。



@西伊豆秘密基地キャンプ

Walk A.S.A.P. (西伊豆秘密基地キャンプ#3)


トレイルランニングって楽しい。
半分の時間で2倍の距離楽しめる。
得した気分だ。

が、時には
ゆっくり歩くのも悪くない。

Walk as slow as possible.
風も波もない鏡のような湖面をイメージして
薄い薄い氷の上を歩くように
やわらかく猫のように忍び足で
そっとそっと
音を立てずに
森と会話しながら


@西伊豆 今山トレイル 
秘密基地までの森のトンネル4キロ、ゆーっくり歩いて2時間弱。

すれ違った人2人:地元の釣り帰りのお爺ちゃんと小学生の男の子。
見かけた足跡:シカの足跡たくさん。



新緑の季節によく見かける・・・君の名は?

近頃巷に流行るもの(西伊豆秘密基地キャンプ#2)



近頃巷に流行るもの。slack line。
幅が5センチもあるのに何故3歩しか歩けないのか!?

帰り道、道路の白線の上を無意識にバランス取って歩いてた。

@西伊豆 秘密基地キャンプ

2010-05-07

夏の終わりのヒグラシの鳴き声を聞いた(西伊豆秘密基地キャンプ)



伊豆はその昔大昔、ハワイみたいに島だった。
プレートに乗っかって動いてきて
ぐぁーんと日本にぶつかって、
その衝撃で丹沢山脈ができたとさ。

・・・丹沢はさておいて。

伊豆はだから、陸続きでも外国なんだ。
その証拠に
山の植生が、東京のそれとは全然違う。

シダ。
ガジュマルみたいな木。
たった1ヶ月
たった1ヶ月しか経っていないのに
GWの森は、南国だった。

季節外れの大雪が降ったばかりの3月末。
控えめな山桜の淡い淡い桃白色に染まった森は

1ヶ月後のGW、
もりもり
もりもり
と様々な緑色に膨らんでいた。

ぷちぷちと生命の息吹が空中に浮かんでいるのが見える
息苦しささえ感じる
西伊豆の原生林がつくりだした木漏れ日のトンネルをくぐり抜けること2時間、

のんびりと時間を決めずに歩きながら
うまくいかない仕事のイライラとか
うまく衣替えができておらず片付いていない家の中のどうしようもなさとか
手帳に書いてはみたものの達成できそうにもない to do list とか

頭の中をぐるぐる回る小さな悩みを少しずつ捨てながら歩いて
腕時計も捨て去って
心の中にぽっかりと空白ができた頃到着する
西伊豆の秘密基地。

1ヶ月ぶりに会うこの秘密基地の主は
やあやあいらっしゃい、久しぶり、と
もう夏を終えたかのように真っ黒に日焼けした顔で
わたしたちを迎えてくれた。

乾いた喉を麦茶で潤して
一足早い
夏休みの始まりだ!

わーい!

*

夜中。

ふだん寒いところでばっかりキャンプする私は
暑さで目が覚めておどろいた
シュラフから這い出てお腹の上に掛け直してもう一度眠ってみるが
黄色いテントの生地の向こうから存在を主張する
朝5時の太陽光線に負けまたすぐに目を覚ます。

5月って、春じゃないぞ
もう夏なんだ

*

朝9時。
蒸し暑さに耐えかねて
目の前の海に飛び込んだ
(思いがけず今年はじめての海水浴だ)

ぷっかり
ぷっかり
波間を気ままに漂いながら
キャンプ場を振り返って気がついた

「1日一組限定のプライベートキャンプ場」と謳っているこの秘密基地
貸し切りなのはキャンプ場その場所だけじゃない

要塞のように森と崖に囲まれた東西北のこの空間すべて
リアス式海岸の奥にあるこの海すべて

二次元じゃなくて三次元の世界を独り占めしている
贅沢、ぜいたく。

空気をいっぱいお腹に吸い込んで
水面に仰向けになってみる。
水分をたっぷり含んだ重たい空はくすんだ青色
トンビがピョロローとひと鳴きして、その空をまっ二つに切り裂いた。

*

キャンプ場からの帰り道
茜色に染まった西の空を車窓に眺めながら
終わってしまった時間が恋しく
胸がきゅーんと寂しくなる

うっかりと日焼けしてしまった腕と背中のヒリヒリが
痛いけれど嬉しくて

耳の奥で夏の終わりのヒグラシの鳴き声を聞いた気がした

*

あのむっちりと濃い27時間1泊2日の時間は
いくら語ったって伝わらない
伝えられない

だからこそ
一緒に共有してくれた
7人のオトナコドモな参加者のみんな
ありがとう!

*

「第一回 大人の秘密基地キャンプ」
ちゃんとした報告書は ここ