数日前の投稿に「火を熾した」話を書いた。
書きながら、何とも座りが悪い思いをしていて、それは、わたしが思った感じた、ことばにならないような部分が全然表現できなくて、なんか、ただのミーハーな火熾しゲームみたいな表現になってしまっているからなのだ。
ちがうちがうちがう。
数年前にバックパッキングという形で自然の中に入ることを覚えたとき、ああ、数日間、数週間生きるために必要な荷物は、全部背中に背負えるんだ!という気づきは大きな衝撃となって、自分の価値観を動かした。
そして去年から今年にかけて、バックパックの中に、最低限これだけは必要だと思っていたはずの道具が、実は要らないかもしれない、という体験を続けてしている。食材。厳冬期のテント。マッチ(ライター)など火付け道具。それは、自分の「最低必要なものライン」をさらに下げる体験で、またまた既存の価値観が揺さぶられている(でもまだ消化しきれていない)。わたしにとって大きな体験なのだ。
でもこういうことって、わたしがこうしたいという、強い思いが先にありき、で、「やってみようよ」と誰かから誘われたわけではない。自分から探し求めていかないと出会えない。
さらに、わたしにこれらの技術を教えてくれる先輩たちは、誰もが口をそろえて、「教えているわけじゃない」「俺のいうことは信じるな」「自分で考えろ」って言う。あまりの突っぱねられ方に、わたしは訳が分からずオロオロするのに、その戸惑う姿を見て楽しんでいるイジワルな先輩たちだ。あくまでも、背中を見せてくれているだけ。学ぶのは自分自身だ。その、一段(だか二段だか)上の境地に辿り着けるかどうかも。
*
という前置きがどこにつながるかというと、
この夏、秋、わたしがプロデュースなどで関わっている海外企画は2本あるのだけれど、そのどちらも、例年のようにうるさく「いいよいいよ、一緒に行こうよ、やってみようよ」と言う気にならない・・・という、仕事としてみれば、ダメダメモードな今の気持ちの言い訳なのです。
ツアーという形を取ってはいるけれど、受け身で参加しても何も楽しくない旅だから。参加するときの気持ちとか積極性とか挑戦する気持ちとか、そういうのは、外から言われるものではなく、その人の内側から発生したものでないと、意味がないと、自分の経験から思うようになってきていて、
だから、今、タイミングがちゃんと合った人たちが、鋭い嗅覚で探し当ててくれて、参加してくれたらいいな、と願うのだ。内容には絶対の自信があるから。タイミングの合った人が参加してくれたら、驚くほど濃い1週間となることは間違いなしだから。
甘いかな。こんな控えめなスタンスでいるのがいいのかどうかわからない。仕事なんだし、もっと宣伝しなくちゃ目にもはいらないよ、という心の声も聞こえるけれど、まあ、誰の琴線にも引っかからないならしょうがない、という諦めも。
といいながら、明日、気分が変わったら、また、ガンガン宣伝始めるかもしれません。いつものように、巧みにいやらしく。
***
「極北アラスカの夕べ」 5/13(明日よ!) 19:00-20:30
あれもこれも欲張って観光する旅を離れ、たまには地球の声を感じながらゆっくりとしたリズムで旅してみませんか?手つかずの極北の原野に入り込み文明からしばし離れて動力に頼らず旅をする「何もなく」それこそが一番の贅沢であるような時間を提案します。
「氷河を海から眺めたい! 夏のアラスカ シーカヤックキャンプ」
~ シーカヤック、原野キャンプ、氷河、海の野生動物 ~
日本発着最短日程:8月14日(土)~8月22日(日) 9日間
ズドォォォォーン・・・
寝袋の中で眠りながら聞いた、あの音が忘れられない。
都会暮らしの自分には、不自然にすら感じてしまうほどの、完璧な自然がそこにはあった。
小さな港町から船で3時間。そこが今回の旅の滞在地。
船は2日後に迎えに来てもらう約束で帰って行く。
文字通り何もない浜辺でのキャンプ。
あるのは、海、森、空,それと崩れ落ちる氷河、それだけ。
(2009年参加者の報告より)
*
カナダバンクーバー島 アウトドアスクールで学ぶ1週間
(パンフレット完成、ウエブでの詳細は近日発表予定)
日程:9月4日(土)~12日(日)の9日間
場所:カナダバンクーバー島
COLT等、カナダで有名なアウトア教育を手がけるストラスコナパークロッジで一生に一度の体験を!
カナダ西部、地球上にわずかに残された原野を舞台に繰り広げられる1週間のアドベンチャー。子供の頃のように、久しぶりに新しいチャレンジにどきどきしてみませんか?自分の五感を開放し、自然からインスピレーションを受けてみませんか? 自然からの教えは、戻ってからの日常生活をさらに豊かに奥深いものにしてくれます。
説明会
6月20日(日)19:00~20:00
→説明会の詳細
プログラムのお問い合わせは (株)ISM
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