北の旅は、
そこを愛する地元の人々との出会いと触れ合いが面白い旅でもある。
というわけで、ユーコン北極圏へ私たちを導いてくれる、この、タフ・ウーマン、Jenのことについて触れておかなくては。
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カンタンに「ユーコン北極圏」と言うけれど、北極圏まで延びるデンプスター・ハイウェイDempster HWYは、いつパンクするかもしれないひどい砂利道が数百キロ続く道で、「ちょっとハイキング」と言うけれど、すぐ横で自然界の王者、巨漢グリズリーベアが闊歩する場所で、「キャンプを5日間」と言うけれど、いったんホワイトホースの街を出れば、追加で買い出しなどできないような場所で・・・、
そう、つまり、旅の部類としては、けっこう、ハードコアな場所なのだ。
そこを一緒に旅してくれる力強い助っ人(ツアーリーダー)が、この女性、Jen。 毎年、夏はユーコンで、冬はオセアニアで、と渡り鳥のように地球を飛びまわりながら、野外学校(NOLS)で、カヌーやバックパッキングなどのインストラクターをしている彼女。女性でも、体躯が小さくて華奢でも、この地で生きる人に特有の、「何でも自分でできる」強さを持っている。
NOLSのコースは私も昨年取ったばかりだったので、「NOLS式にさ、ここの自然を味わってもらおうよ」と二人で意気投合し、夕焼け見ながら自然賛歌の詩を朗読してみたり、朝、瞑想の時間とともにスタートしたりしていたのだが、
そして、忘れられないのが、この、「こんな山奥なのに焼きたてシナモンロール」。小麦粉とイースト菌を持って行き、Jenの体温で一晩すくすくと育ったパン生地を、朝焼けの山の上で焼き上げた。(但し、ちょっと混じった砂利は、山のスパイスとして無視。)ゆったりしたブランチを味わったあの朝は、ちょっと格別な時間なのだった。(そして、その後、参加者の数人が、パン教室に通っていることを私は知っている。ついでに、東京の家でこのシナモンロールをつくっても、何故か余り美味しくない事実も、私は知っている)
旅がメンバーによって左右されるとすれば、ユーコン企画は、川も山も、北の大地に根付いて生きる現地の人たちとの強烈な出会いを、約束します。
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(そんな彼女は、実はハロー・キティの大ファン・・・ツアー終盤、その事実を恥ずかしそうに告白していた。「キティの誕生日は11月1日なのよ・・・」、とまで、ね。)
*「地球探検隊」
秋のユーコン北極圏の旅 8月30日出発
航空券手配キビシイため、第一次締め切りがすぐそこに迫ってます
http://www.expl.co.jp/shugaku/kikaku/08/yxy_m/index.html
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