2009-08-26
はるばると(アラスカでシーカヤック#1)
Holgate Glacier @Kenai Fjords NP, Alaska
アラスカの遊び場は、楽しい場所ほどアクセス悪い。
行ける場所までは動力を最大限利用して、
でも、最後は、エンジンの動力を借りず、自分の力で。
何とも、贅沢な遊び方を要求してくるよな、と思うのだ。この大地は。
今回のアドベンチャーの舞台は、キナイフィヨルド国立公園。
ジェット機で半日、東京からシアトル経由アンカレジへ。
車で3時間、アンカレジからキナイフィヨルド国立公園の入り口、スワードへ。
ボートでさらに3時間、Aialik Bayの入り江のキャンプ場へ。
私達が乗ってきたボートが荷物を下ろし去っていくと、そこには、静寂な遊び場が待ち受けていた。
遠く遠く、本当に「はるばる」やってきたこの場所で
いよいよシーカヤックに乗り込み、さらに漕ぐこと1時間半、
氷河の先端まであと1キロ、の距離まで近づいく。
海に流れ出した小さな氷塊から、数万年前の気泡が、途絶えることなく、ぱちぱち、ぱちぱち、と、BGMを奏でている。いくら晴れていようと、いくら夏であろうと、氷の塊から吹きつけるのだもの、どうしたってひんやりとする冷気が、まだ慣れないパドリングで火照った頬と手を、みるみると冷やしていく。
すぐ目の前に見えていたはずなのに、岸からこの場所にたどり着くまでにかかった時間と、無駄に力が入ったパドリングがもたらした上半身の疲労感に、この、目の前に広がる氷河の大きさを、脳でなくからだで実感する。漕ぐ手を止め、私たちも、静かに氷塊のひとつと化し、しばしフィヨルドの海面にぷかぷかと浮かんだ。
ここ何ヶ月も夢想してきた景色が、本当に目の前に広がっていた。
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