2009-11-17

「どんないいレンズを使っても映らない」景色を切り取りに




▲on the shoulder of  Mt. Queen Mary, in the Saint Elias Mtns, w/ Mt. Logan,  Canada 2006.8

昼ご飯は焼き芋。(日常は地味な生活してます。)

焼けた合図で芋を取り出し、オーブンの余熱を手に感じていたら、・・・、3年前、氷河の中に閉じこめられた夏を思い出す。

常設テントのなかにあった暖房器具は、初日、ボンッ、という爆発音とともに、役割を一度も果たさず、静かに眠りについた。いきなり崩れた天気のせいで(おかげで)、有視界飛行のブッシュプレーンは、我々を迎えに来ることを諦めた。結果、わたしたちは、1泊で戻るはずだった日程を変更し、最終的には、5日間も、氷河の中に(楽しく)閉じこめられる。どうにも底冷えがして寒くなると、調理室に入り、オーブンを温めて、手をかざしては、慎ましく暖をとったものだった。

(この体験をしたい方は、ツアーがあります。ご連絡ください。)



ここで一緒に過ごしたメンバーは、どの人も多才で素敵で、人生楽しく謳歌している、尊敬する大先輩たちで、わたしは、ここに閉じこめられた5日間が、楽しくてしかたなかった。そのひとり、パラグライダー写真家、テツ兄さんが、「オーロラ撮影しよう」ツアーをやるよ!とのことなので、写真好きの方に、ここでご紹介。

写真が仕事のくせに、「ユーコンの景色はさ、どんないいレンズを使ったって映らない。心の画像が一番なんだ」と言い切るあたりが、この人の魅力だ。(でも、実際の写真をみれば、ああ、やっぱり、写真というのも、表現の手段なのだなあ、と力強く納得させられる。)

ユーコンの地は、1枚を撮るために過ごすプロセスと時間が好きなんだ、と説明していたけれど、そう、オーロラの写真撮りにいっても、できあがる作品の裏にある、現地で過ごす時間に、たくさんのお楽しみと大切なことが、待っているはず。だから、自分で体験しないとだめなのだ。

今回の企画が、どうぞ成功しますように。
(そしてうまくいけば、添乗という形で私もお手伝いできますように!)


出発は、1月と2月。場所は、ユーコン・ホワイトホース郊外。
詳細はテツ兄さんのブログへ、または主催会社・郵船トラベルへ。

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